福岡1000km二日目

雨が激しくなっても半袖短ジャージのまま、
上りは暑いぐらいなのでこのまま進みます、
時々谷間に電車が走っています、
こんな時間に、ちょっと人気を感じられてありがたいです。


この区間、三回猫?に飛び出されました、
どれも上りだったので事無き終えられましたが
真っ暗なんで気をつけようがありません。


396km地点、日向のPC4到着は04:40、
店内の冷房が寒く感じられる感じ、ホットコーヒー投入しました、
外は土砂降り、
コンビニで買ったおしぼりタオルもあっという間に絞れる用になりました。


レッグウォーマー、アームウォーマー装着して激しい雨の中出発、
でも直ぐに暑くなって外すハメに、
夜明けとともに晴れ間が見えたりして…
しかし宮崎に入るとものすごい豪雨、風も吹いてきました、
すごい向かい風で15km/hがやっと、ものすごくきつい、
さらに路肩が水たまりで全く凸凹が見えず、
荒れた路面が容赦なく右手のひらの水膨れを攻撃します。
道の駅フェニックスのあるR220は断崖の上を走る風光明媚な道、
でも今は突風が吹き荒れる木の枝が散乱する壮絶な道になっていて
顔なんて一瞬たりとも上げることはできませんでした。


ここからは海岸線を行くのですが、基本入江に入るときはフォロー、
最新部で向きを帰るときに突風に煽られて、そこから強烈な向かい風、
そして岬の突端に出る瞬間止まってしまうような突風、
これが延々30km、もうクタクタです。


509km地点、日南のPC5到着は09:50、かなりペース落ちてきました。
ここでMassaさんに遭遇、体の具合がかなり悪い様子、
どうも数日前から微熱があったそうでかなり辛そうです、
まして自転車に乗ることもお仕事の方なので
私のように傷を負ってゴールしてしばらく自転車はお休みなんてありえないわけで、
その点で大人の走りを要求されることは
負けず嫌い、一番大好きな彼にとってはかなりの苦痛だろうと察します、
でも、ここから彼を独り占めできるなんて…とっても嬉しいです!!!
一緒に走ることは手負いゆえ、また突風が吹くと足が止まっちゃうスキルゆえ
難しいと思いますが、
コンビニでお話出来るだけで嬉しいです。


なので、Massaさんより数分遅れて出発、
ここまで持っていたチェーンオイルもいよいよって感じなので
たっぷりオイルもさして出発です。
(関ちゃんに紹介してもらったオイルすごいです)
ここから久しぶりに峠らしい峠、
途中ダム湖に下るところがあってそのボトムのグレーチングに乗った瞬間、
GPSが吹っ飛んだ!!!
悲しいかな道路を二回バウンドして崖下へ…
ストラップでハンドルに止めてあったのにそれさえ引きちぎって行っちゃいました。


あ〜ここからはQシート走行、ただでさえミスコース大王なのにどうしよう、
それよりも本体は\14000ーぐらいだけれど地図が問題、
今流行りの日本語地図にするかUUDかはたまた自作しちゃうか、
なんて考えながら走っていたものだから苦しむことなく峠通過、
下って次の峠に上がる途中でレインウェアを脱いでいるMassaさんと遭遇、
でも峠の下りですごい速度差で抜かれました、
(いや〜当たり前なんだろうけれど下りすごく上手い…)


ということで、563km地点、都城のPC6もご一緒おしゃべりタイムです。


しかし、雨風本格的になってきました、
ときに雨粒がとっても痛い豪雨が10分ほど続くことがあって
その時は水しぶきで息をするのも苦しい感じです、
ゆるい上りをひたすら上って一気に鹿児島湾に下るルート、
でも、顔を上げることなどできることもなく、
桜島すら見た記憶は残っていませんでした。


612km地点、鹿児島湾の加治木市のPC7には15:04到着、
もう、時間はどうでも良くなりました、とにかく完走したいそれだけです。
このPCにはスタッフの方もいらして心強いかぎりです、
右手の水ぶくれもかなり大きくなってしまって
ハンドルを握ることも厳しくなってきたので
いよいよ水抜き作業、針を刺してもらって平にしました。
あと、電装品の電池交換、
濡れないようにコンビニの店内で交換させていただきました。
レインウェアを着てMassaさんから遅れること10分で出発です。


雨風が激しいです、
風は向かい風でもいいのですが横からの風が怖い、
平気で1m位持っていかれる感じ、
なので路肩の中は全く走ることができません。


河川敷を走っている時に今までで最強の雨風がやってきました、
とにかく痛い、前に進めない、
後方200mにある橋脚の下に入って雨をやり過ごします、
道路に打ち付ける雨のしぶきで息が苦しい、
今できることはここに立っていて動かないことだけ、
とにかく通り過ぎるのを待つしかありません、


とっても長かった…
どのくらいだったのだろう、多分20分は行っていないと思うけれど、
少し小雨になった道を進みます、
ときより激しい雨に変わりますがさっきの寄りはマシです、


日暮れを迎えたえびの高原の上りものすごい風です、
トンネルとループ橋の続く道、
完全に吹きっさらしの崖っぷち、
可能な限りセンターライン付近を走りました。


下りになるとなんにも見えないよ!
水滴がメガネに次々とついちゃって
対向車が来ようものならヘッドライトの光が乱反射しちゃって見えない、
もうブレーキかけっぱなしで下るしか手はなかったです。


PC8手前で街中に入るとすべての光が乱反射して全く見えなくなって歩道に避難、
その瞬間ヒックスさんとMassaさんに抜かれました。
(Massaさんはパトカーに職質されていた模様)


778km地点、人吉市のPC8には19:54到着でした。
かなりまいっている、客観的に自分を見てそう思いました、
肉体的にどうこうではなくて精神的にきつい、
ず〜っと続いていたこの環境を一度リセットしたい、
今までブルベでそんなことを感じたことは一度もなかったのですが
今回は自分には限界に近い事を感じていました。


二人を見送った後、ホテルを取るかどうか悩んでいました、
で、出した結論は限界を超えて止まったらホテルをとることにしました、
ただしその時は八代から九州新幹線になる事を覚悟しなければなりません。


ここからは谷間の道をひたすら走ります、
時折襲われる夕立のような激しい雨風やダムからの放流されているとどろきは
とっても恐ろしいものがありますが
淡々とこなしていく感じ、
そして甲佐町のPC9に向かう峠の頂上で一瞬星空が見えたとき、
再び気持ちが落ち着きを取り戻したことに気づきました。