古市商店

いつもロード練習で通り過ぎるところに古市商店というお店がありました。

山間部の小さな集落の小さくてレトロなお店ですが、
ここは房総の三大ラーメン?のアリランラーメンを食べさせてくれるお店、
一度は入って見たかったのですが、
いつも通過するのは8時ぐらい、お店が開いているわけがありませんでした。


今年の初夏にここを通過するとお店に『500m先に移転しました』の張り紙が…
なんと古民家を移築しての素敵なお店になっていました。

今日はMTBでの林道&トンネルツアーなので、うまい具合にお昼近くにお店に到着、
駐車場には車が6台!
って言うか、車じゃなければ来れません。


このお店、おばあちゃんとホール担当の孫娘さん?が切り盛りしていますが、
システムがとっても面白いんです。


お店に入っても注文はすぐには出来ません。
おばあちゃんがオーダーを聞いてくれるまでじっと、
もしくは勝手に冷蔵庫からビールを出して飲んでいなければいけません。
カレンダーを見ると昨日まで長期休暇!よかった〜


しかし、ボーっとしていてもいけません。
お店の中にいるお客さんの全てを、ゴルゴ13ばりにチェックしなければならないのです。
(これ必須!)


さて、待っていたお客さんの前にラーメンが出されました。
あ〜おいしそう、なんて感心している場合ではありません。
いまだにラーメンが届けられていないお客さんを素早くチェック、
いよいよ、緊張の瞬間がやってきます。


「次のお客さん、何にします?」
おばあちゃんが聞いてきます。
まだラーメンの届いていないお客さん同士顔を見合わせて、
私よりも前に来ていたらしいお客さんが、
アリランラーメン中盛で」
って、頼みます。
続いておばあちゃんは
「辛さはどうします」
って訪ねてきますので、
「普通で」とか「辛めで」とか「辛くしないで」
と答えます。


「次のお客さん、何にします?」
その後もおばあちゃんの注文聞きが続きます、
アリランミソラーメン…」
このお店のメニューはアリランラーメン(醤油味)とアリランミソラーメンが中心です、

先に注文した人と異なる注文をすると、おばあちゃんは、
「それ、今出来ないから次まで待って…アリランラーメンにする?」
と、なかば強引にアリランラーメンにもっていこうとします。


実は、このお店のラーメンはロット生産、それもラインは一つしかない、
おそらく作るためのなべはおばあちゃんの前の一つだけ、
なので、最初に注文したお客さんが「アリランラーメン」なら、そのロットは全て「アリランラーメン」、
最初のお客さんが「アリランミソ」なら、そのロットは全て「アリランミソラーメン」となるのです。


自分の順番や最初のお客さんが何を頼むのか、注文時はけっこうな緊張感が走ります、
でも、常連さんはどっちでもOKみたいな、覚悟?が出来ちゃっているみたいです。
それよりも、おばあちゃんとの会話とゆっくりした時間の流れを楽しんでいるみたいです。
せっかちな人や「今日はミソじゃなきゃダメ!」みたいな人はムリかもしれません。


大方飲み物でお腹の按配も良くなったころにラーメンがやってきます。
アリランラーメン普通盛で辛めにした方〜?」
勝手には自分の下にはやっていません、自分の物ですという主張が必要です。
ここでは「は〜い」と大きな声で…


ラーメンは…おいしいです!!!
竹岡ラーメンが好きな人ははまると思います。
チゲ鍋にラーメンを入れるの好きな人もやられたと思うでしょう。
とにかくスープがコクがあって深い、
ニラと長ネギともやしと
ニンニクなんて大きなかけらを半分に切っただけのがごろごろ、
ゆり根かと思いましたよ。


もう、汗びっしょりになって完食!
一週間もすると食べたくってしょうがなくなりそう、
そんなアリランラーメンでした。
(毎日は…)