BRM920埼玉1000kmはDNFその2

新潟の街中を過ぎ、倉庫街を抜け、田んぼの中を入る一本道を抜けると海沿いの道、
波の音を聞きながら真っ暗な国道を北上します。


向かい風に苦しみながら4:30、440km地点のPC4に到着、
ちょうど出発するK澤さんとお会いできました。
K澤さんは1時間半ほど仮眠したそうです、
私は低い心拍で走っているためか眠気は全くなし、
一晩目は仮眠は必要なさそうです。


夜が明けてきました、
国道7号線は海沿いを小さくアップダウンを繰り返しながら進む道、
交通量は多いですが路肩も広く、
またPBPの道のアップダウンに近い感じがしました。
風はフォローだったりアゲインストだったり…
心拍は100〜110拍代、
もっと上げたいのですが足が言うことを利きません。
お尻も痛くなってきたので、ダンシングを繰り返します。


海岸沿いから内陸に入ると程なくPC5、I&S木さんのお出迎えで、585km地点秋田到着です。
時刻は11:10、先頭を行くKKコンビから1時間遅れ、
亀は亀なりにがんばっております。


ここではちょっと長めに休憩を取って北上に向かいます、
休憩が功を奏したのか、足が動くようになってきました。
信号待ちから走り始めてクリートがうまく嵌らなくて力を入れた瞬間、
ミシッという衝撃が左のお尻に響きました、
すぐに左のお尻がカーッと熱くなってしばらくして激痛が…
すぐに歩道に乗り上げ右足のクリートを外すまもなく崩れ落ちました。


古傷をやってしまった…
いつも気にしていて絶対お尻の筋肉を使って力ずくでクリートをはめることはしないのに、
この瞬間だけは何も考えていなかった、
20年前はたびたびやってしまっていた怪我、
内閉鎖筋というお尻の深部にある筋肉の断裂です、
あぁ、いくら悔いても悔い切れないお粗末、
全ての苦労がこの一瞬で水の泡となりました。


とりあえず持参している痛み止めの飲み薬を服用、
歩道の上で小一時間様子を見ました。
多少は痛みが和らいだので立ち上がって自転車に跨ってみますと、
あれ、けっこういけるかも!
右足でペダルを踏んで、左足をかけようとしたとき、
全てが終わっていることを悟りました。
膝を上げることが出来ないのです、
上げようとするとオケツが激しく痛みます。
何度も繰り返すうちに吐き気がしてきました。
タイムアウトならまだ諦めもつきますが、貯金は14時間あるのに何も出来ないなんて…



私の埼玉1000kmは610km地点で終了しました。
I木さんに電話をしてDNFの旨、お伝えして、
片足ペダリングで反対車線移って、タクシーを拾おうと思っていたら、
目の前になんと健康ランドの送迎バス?
事情を話すとこれから健康ランドにもどるそうなので乗せてもらうことに、
さらに1時間後に秋田駅に送迎するので乗っていけばとのありがたいお言葉、
ケンケンしながらお風呂に入って衣装をコインランドリーで洗って、
健康ランドのスタッフに助けてもらいながら輪行準備終了、
秋田駅まで送っていただいてエレベーターでホームに到着、
ケータイで取れた17時の新幹線に乗ることが出来ました。


この頃には、追加した痛み止めがかなり効いてきて、
痛みも薄まった感じ、
歩くことには支障ない感じになっていました。


東京駅の新幹線のホームから総武線のホームまではえらく長かったけれど、
ちょうど成田方面の特急が来ていたので利用しちゃいました。
ちなみにアップチャージ\500-で輪行袋を混んでる電車に乗せずにすみます。


千葉駅に着くと家族が迎えに来てくれていました、
ありがとう、
みんなに助けてもらって、
こうして家に戻って来れました。



そうそう、
痛みが和らいだのをいいことに、
うっかり駅でサンドイッチを食べちゃったんですね〜
一年前の1000kmやPBPで経験している禁断のタマゴサンドを、
案の定、新幹線の中でフランス臭〜い臭気に悩まされました、
でも、どうも臭いは外に出ているのではなくて、
何かが嗅覚を刺激している感じ、
全ての臭いがフランス臭になってしまうのだから…