BRM526静岡600km一日目

team10802007-05-26

掛川のビジネスホテルで迎えた朝は星空が見えていました。
スタートが5時のため、朝の3時半に起床です。
朝食は家から持ち込んだ、蜂蜜がたっぷりしみこんだ食パン、
フミのまねっこです。


アームウォーマーのみつけて後は夏の格好、
早朝にもかかわらず寒くありません。
昨年のこのブルベは400kmでタイムアウト
同じコースで今年も開催してくださったスタッフに感謝する意味でも、
今回はぜひとも完走したいです。
で、今回は金をかけました。
グリコのBCAAスティック5本、CCDドリンク10本分、パワーバー4本用意、
サプリに頼ったのは初めてです。
今回は300km地点にドロップバックが置けるので、
このうち半分と、ジャムパン、プリン、もずく酢、水1Lを預けました。
残りの半分はバックとポケットに入れて、
あと持ち物は換えチューブ2本、エアーカートリッジ2本、空気入れ、工具、イージーパッチ、
レッグウォーマー、ウィンドブレーカー、レインシューズカバー、長手袋、お尻クリーム、
バンドエイド、新聞紙、草もち、カロリーメイト(ポテト)
いつものようにリストアップすると大荷物です。


4時50分にゆっくり車検を受けていると、
速いどころがすごい勢いで出発して行きます。
いつもなら付いて行こうとするところですが、
今日は前半は抑えて行くことに、
POLARも160拍でアラームが鳴り始めます。


スタートしてエコパの外周を走っているときになんと事件が起こりました。
信号付き交差点を迷うことなく右折レーンから右折しようとすると、
皆さん直進して交差点内で停止して、2段階右折!
朝5時の全く車のいない交差点でそこまでするの?
私にはムリ、ブルベは全て2段階右折となった時点でブルベやめると思います。
ルールを守ることが安全に繋がるのではなく、
ルールを破ってでも危険を回避する方が大切だと思っていますから。
いたずらに停止線を越えた交差点内にとどまることが安全だとはどうしても思えないのです。
でも主催者に悪いので、もしクレームがついたら潔く失格になってしまおう、
なんて考えてしまいました。

袋井を過ぎると最初の峠、激茶ルートの逆走です。
心拍を160拍までに抑えているのでとっても楽チン、
でもスピードはとっても遅くて、
峠手前で追いついたIさん(カリスマさまと同姓)からどんどん置いて行かれます。
天気はいいのですが道路は昨夜の雨で水浸し、
ところどころ川になっていて、簡易泥除けをつけたままにしておいて良かったです。
峠を下りきったところがPC1、7時15分ぐらいですか。
ここではCCDドリンクを満タンにしただけで、食べ物はなし、
朝の蜂蜜漬けパンが効いているようです。
ここで先行している方を確認すると、
カリスマIさんと、K太郎さん、ちょっと離れてエースIさん、もう一人のIさん、じんじんさん、
というそうそうたるメンバー、多分もう遭う事もないでしょう。
その中でいつもはクイックスタートのじんじんさんがゆっくりでしたのでご一緒することになりました。
とってもラッキー!
ここから80kmほど、平地区間です。結構風が強く吹いています。
ほとんどをじんじんさんに引いていただきました。
ほんと弱くてすみません…
で、この区間、私の弱点がはっきりと露呈してしまいました。
うすうすは気がついていたのですが、
信号待ちからのスタートでことごとく遅れるのです。
たった100mのスタートで20mぐらいの間が開いてしまうのです。
じんじんさんはダンシングするわけでもなく、普通に加速しているようなのですが、
私は結構必死!
そう、私…加速力がほんと異常に乏しいのです。
かおりんと練習していて、平地から上りの始まりの切り替えしでは必ず後が詰まっていたし、
TEAM GIROの練習でも、コーナリングスピードを高めておかないと中切れしそうになっていました。
集団で走ることが、最近おっくうになっていたのはこの辺が原因かも知れません。


白糸の滝への上りが始まる手前でじんじんさんは水の補給、
私はトイレ探しで、連結解除、ここからいつもの一人旅です。
一人になるとまず見上げるのが空、とってもいい天気で暑いです。
正面には残雪がわずかに残る富士山がくっきり見えて、走るにつれどんどん大きくなってきます。
昨年走ったときはほとんど車に遭わなかった静かな県道ですが、
今年はこの陽気で観光の県外ナンバー車がかなり入っています。
それでも主要国道に比べれば静かな道、昼間っから少し眠くなってしまいました。
このときは気が抜けちゃったかな、ぐらいにしか思わなかったこの眠気、
こいつにこのあと苦しめられようとは思いもしませんでした。


12時前にほどなくPC2の白糸の滝に到着、AJ静岡のT&Kさんのお出迎えです。
どうも気温が上がりそうなので、冷やし中華とプリンでしっかり食事、さらにBCAAも摂取、
私は気温が高い時は食欲がなくなる方で、消化器がいったん止まるとなかなか動かなくなるので、
こういう陽気の時は常に胃を動かしておくことが大切だと思っています。
ちょうどじんじんさんと入れ替わりでスタート、先頭とは45分ほど離れています。
ここからは20kmほどだらだらと上っています。
日陰もあまりない道で肌がじりじりと痛みます。
日焼けが怖いのでアームウォーマーはつけたまま、
顎から汗が滴ります。
さらに、太陽がやけにまぶしく感じます。
目を開けているのが辛くなってくる。
眼鏡を触るとはっと我に返ります!
意識が飛びかけていた…
暑さにやられて睡魔が襲ってきたようです。
とにかく眠らないように、パワーバーをひたすらかみ続けて、
かむのに疲れたら、今度は歌っちゃえ作戦、まずは『でかいぞ!富士山』からスタートです。
歌詞につっかえるととたんに眠くなるので、基本は一番のリピート三回、
いい加減歌う曲がなくなったところで三島に向けて一気のダウンヒル開始、
眠気は一気に吹っ飛びましたが不幸にも向かい風、クランクは回しっぱなしです。


三島から修善寺までは裏道をつないで良い感じ、渋滞回避には使えそうです。
PC2から70kmでボトル二つが空になりました。
完全に真夏のペース、途中の自販機で補給です。
さらに、天城峠を目指す県道に出ると強烈な向かい風、地獄です。
汗が一気に引いて今度は寒くなってきました。
10kmほど我慢して国道に出ると、深い木立に風がさえぎられて無風状態、上りなのに快適でした。
天城の下りはずっとBMWの後を追走、
スモークのリアガラスに二つの影が…
はじめは人形かなんかだと思っていましたが、
どうも子供たちみたい、ためしに手を振ってみるとすごい勢いで手を振り替えしてくれます。
直線では離されますが、コーナーで詰めていくととっても盛り上がって手を振ってくれました。
(お父さんはいやだったでしょうけれど)
風の強さも感じることなく、とっても楽しく下界までご一緒させていただきました。


海沿いの道に出るともうビュービュー!
弓ヶ浜を過ぎると前輪の接地感がなくなることもしばしば、
体は冷えてとっても寒い…
何とか日があるうちにPC3のあいあい岬に到着しました。
ここではM上ご夫婦がお出迎え、
お手製のフルーツヨーグルトをいただいて、
ドロップバックのジャムパンとプリンともずく酢とBCAAを食べて、
CCDドリンクを500ccがぶ飲み、一気に寒くなったので、
レッグウォーマー、お腹には新聞紙、長手袋に仕様変更して、
30分ほどでスタートしました。


走り出すと延々と続くアップダウン、風はあまり感じませんでしたが、
またしても強烈な眠気が…
今度はだめ、歌詞が出てこない…
上りではハンドルが異常に振られ始めたので、走るのはあきらめて
トンネルの出口のちょっとしたスペースに、腰を下ろして背中を預けてまもなく寝てしまったようです。
目が覚めるとあたりは真っ暗になっていました。
30分ほどの眠りでしたがかなりすっきりしました。
走り出すとGPSが消えています。
再度起動して走り続けるとまたしても消えています。
どうも振動で電池が踊っているようで、
こいつが始まると電池があっという間に終わってしまうため、
340km地点のコンビニでスペアの電池、ついでに肉まんも食べちゃいました。


コンビニを出るとすぐに西伊豆スカイラインへの上り開始です。
試走の時は動物天国だったようですが、
今日はとっても静か、昨晩の大雨のせいでしょうか。
かえるぐらいしかお会いできないまま、西伊豆スカイラインに到着、
心配していた風はなんと無風!びっくりです。
ガーミンもバッテリーローサインが出てそのあと消えたままでしたので、
止まって電池交換、ふと見上げた夜空は満天の星でした。
ここは小さなアップダウンを繰り返しますが、道がすごくきれいで快適です。
ただ時間が時間だけにムリはせず、かなりゆっくりめ、心拍は上げても150拍どまりです。
途中、峠の走りやさんが沢山集結していて、タイヤ交換の最中だったり、
車の外で談笑していた人のよさそうなお兄さんに、
「あっちの方にこれから行くんだけれど、コースじゃない?」
と聞くと、「そっちは初心者がスピンターンの練習をするぐらいなんで大丈夫です」
との返事、「明け方まで25人ほど自転車が通りますからよろしくお願いします」
というと、「ハイ、注意します」と、良い返事でした。
こんなに長い上りあったっけ、と思うほど延々と続く上りの最中、
後方ではスピンターンのスキール音が次々と鳴り響き始めました。
「オめーら、アクセルオフが長すぎねーか?」
そうつぶやいた時、時計のアラームが0時を告げました。